藤原清乃(ふじわら きよの)

一般社団法人美創師協会 代表
Dojima美的空間 代表取締役
シデスコ国際ライセンスを取得し、オールハンドにこだわるエステ施術のサロン経営者。
また、パーソナルカラーを活用した、自分だけの美しさを提供するカラーのスペシャリストの顔も持つ。
パーソナルカラーは延べ1500名に渡る実績から、その正確性と、ファッション分野に留まらない、美、インテリアなど、幅広い提案が好評を博している。
小売/サービス業の店舗向けのパーソナルカラー研修を通して、高い提案力を持つ販売員の育成に尽力している。

エステティックサロン経営者の藤原清乃さんにお話しをお伺いいたしました。
ご経営のサロンで、パーソナルカラーを導入されているということで、カラーと美の世界を、どのような切り口でご提案されているのか、興味深いお話しをお伺いしてまいりました。
窓の広いゆとりのあるサロンに、オールハンドにこだわる施術。
男性の私が見ても非常にクオリティの高い施術をご提供されている藤原さん。
どのようなきっかけで、パーソナルカラーの講師業を始められたのか、その裏側にある努力と、お客様が発したある言葉が、新たな世界の扉を開くことになった、そのストーリーをお伺いすることができました。
飽くなき探求をされている藤原さんの想いに、心打たれることでしょう。

インタビュワー 株式会社hug マネジメント 北村壮一郎

パーソナルカラー診断1500名の経験から見える世界

北村:
藤原さんはエステサロンを経営されながら、講師活動も、と多方面でのご活躍ですね。

藤原さん:
ありがとうございます。
エステサロンの経営と共に、パーソナルカラーを活用して、お客様ご自身を輝かせるサービスを提供しております。
そのパーソナルカラーを、講師業を通じて、企業へも普及させる活動をさせていただいております。

北村:
このパーソナルカラーについては、随分と認知度も上がってきました。
まだご存じないかたのために、簡単に教えていただけますでしょうか?

藤原さん:
自分の印象を上げるツールの一つとして、パーソナルカラーは、今から40年ほど前にアメリカで発祥して、日本には1984年ごろに入ってきました。
例えば、似合う色のネクタイや、スーツを選び着用することで、その方の第一印象がより良く映えることが、このパーソナルカラーを活用する利点です。
最初は、政治家やタレントが、最近は経営者や、一般の主婦やOLの方々も、活用されていますね。

北村:
第一印象は大切ですものね。
その似合う、似合わないというのは、理屈があるのですか?

藤原さん:
はい、ファッションを選ぶ上で、似合う、似合わないのセオリーが、あります。
北村さんはこんなご経験ないでしょうか?
数年前にお買い求めになられたお洋服、まだクロゼットに残っていたりとか?

北村:
はい、ありますね。

藤原さん:
それは、いずれ着るだろう、と思っていても、形や色がそのかたに似合っていないことで、結局着ないことが、ほとんどです。
それならば、似合う色や形を知って、似合わないものはすぐに手放しましょう、というクロゼットの断捨離のきっかけになるのですね。

北村:
ファッションを楽しむことは、捨てたり、手放したりすることだと、お伝えされているのですね。

藤原さん:
無駄にしないこと。
そして、持っているものを大切にしていこう、という想いを込めて、お伝えしております。

北村:
このパーソナルカラーは、四つの季節、で見分けるとお伺いしました。

藤原さん:
ええ、そうです。
その方のお肌が元々持っている、構成要素のメラニンやヘモグロビン、カロテンなどの色素の色と、肌の厚い薄いで、そのかたに似合った色を探り出していきます。
それが、スプリング、サマー、オータム、ウィンターの四つのシーズンで表現されます。

北村:
日本人に一番多いのが…

藤原さん:
サマーですね。
企業の商品にも、これが色濃く反映されています。
最近出た、日産のマーチは、日本人に一番似合う色をラインアップさせたそうです。

北村:
面白いですね、個人だけではなく、プロダクトにも?

藤原さん:
日本のアパレルやアクセサリーブランドも、このサマー色でお化粧品、お洋服、鞄、靴などを生産するなど、カラーを商品作りに活かす傾向になってきています。

北村:
私たちの日常に、じわじわと浸透しているということですね。
ところで、藤原さんのサロンでは、だいたい何名ほどのカラーご診断をされましたのでしょうか?

藤原さん:
イベントでの診断を含め、延べ2年間で約1500人ぐらいの方の実績がございます。

北村:
2年間で1500人!
途方もない数ですね。

藤原さん:
拍車がついたのは、神戸コレクションのイベントでパーソナルカラーをさせていただき、それで多くのかたにご体験いただけたことです。
神戸コレクションはファッションのイベントですので、感度の高いかたが多かったですが、それでもまだまだ自分のパーソナルカラーを知っている、というかたは少なかったですね。

念願の国際ライセンスを取得のために、身体を学び尽くす

北村:
パーソナルカラーをご体験の1500名の中で、特に印象に残っているかたは?

藤原さん:
ご自身の結婚式を、パーソナルカラーで彩られた20代の女性が印象に残っています。
最初はただ似合う色を知りたい、と来られたのですが、実践してからの周りの反応が変わったそうです。
その後、ご結婚が決まり、パーソナルカラーで会場を綺麗に仕立てたいと、ご主人も連れてきていただいて、一緒に診断させていただきました。
パーソナルカラーは人生を変える、と私自身認識していますが、ここまで実践されて、人生の最高の瞬間である、結婚式で採用いただけたのは、こちらとしても嬉しい限りですね。

北村:
感動的なお話しをありがとうございます。
一つ疑問なのが、エステの運営をされていて、どうしてパーソナルカラーに行き着いたのか、をお伺いしていこうと思います。
その前に、なぜエステティシャンを志されたのか?
お伺いできますでしょうか?

藤原さん:
母が資生堂の美容部員という、花形職業をしていた影響が大きいですね。
当時私は、某ケーブル管理局で事務員をしておりまして、興味があることに加え、将来的にも伸びる業種を模索していました。
27歳の時ですね。

北村:
正に華麗なる転身ですね。

藤原さん:
やがて、エステティシャンは資格は必要と悟ったのですが、どうせなら最高位の資格を取得したいと調べましたところ、シデスコ国際ライセンスに行き着きました。
世界で通用する、最高峰のライセンスですが、資格取得には1年間みっちりと通学しなければならない。
そこで思い切って、会社を辞めて、通いだしたんです。
この1年間は想像を絶するほど、勉強しました。

北村:
大人になって、1年間勉強という機会はなかなかありませんね。

藤原さん:
エステティシャンの資格なのに、解剖学とか、私は医者になる勉強をしているのかと錯覚するくらい、臓器、細胞、骨の一つ一つまで、徹底的に学びましたね。
でも、それをやっていたからこそ、その後のサロン勤務にも活かせました。
最初はメディカル系のエステサロンに勤務して、その後、皮膚科併設のエステサロンと、求められていることが変わっても、臆せずに堂々と勤務してまいりました。

北村:
そんな血の滲む経験を経て、やがて独立されるわけですね?

藤原さん:
35歳で独立、現在で6年経過しました。
サロン勤務以外も、専門学校の講師も2年間経験いたしました。
シデスコの知識は、すごく奥が深いので、私自身も伝えることに熱意を持ってやってまいりました。

北村:
藤原さんのサロンの強みは何ですか?

藤原さん:
まずオールハンドで機械は使いません。
やっぱり指先ってすごく繊細で、お肌の状況って機械で触れてるだけじゃ分からないものなんです。
それと私自身は、お肌を見れば、その方がどういう食生活をされているのか、分かります。

北村:
それはすごい能力ですね。

藤原さん:
お客様は私の前ではウソはつけません(笑)
例えば、化粧を落とさないで寝てしまうかたのお肌っていうのはすごい独特です。
それに喫煙されてるかた、お酒をよく飲まれるかた。
ごまかせないですね。

より美しく、を実現させる、パーソナルカラーの威力

北村:
藤原さんのご経験が、それを自信に変えているんですね。
では最初に私がお尋ねしたかったことですが、なぜこれだけエステ経営が順調な中で、講師業、中でもパーソナルカラーに着目され、法人研修の活動を、と思われたのでしょうか?

藤原さん:
最初のきっかけは、エステに来られたお客様の”愚痴”を耳に挟んだところからです。
お洋服を買いに行ったのだけど、販売員に勧められたものが、いまいちだったと。

北村:
日ごろのお悩みを、藤原さんを信頼して、お話しされたということですね?

藤原さん:
私自身は、パーソナルカラーの威力を既に感じていたので、ぜひアパレル業界の販売員さまにも、このパーソナルカラーをはじめとする、ロジックを習得いただければ、と感じたのです。

北村:
最近の販売員の方々の質を考えると、すごくうなずけるお話です。
しかし、美容業界から、このパーソナルカラーに飛び込まれているのは、珍しいのではないかと?

藤原さん:
エステティックは身体の形のボディラインを整え、肌を整え、綺麗美しくするものです。
その際に、化粧品なども活用しますが、その化粧品のカラーそのものが持つ力を借りてこそ成り立ちます。
お客様に似合う色を提案したい、という気持ちが、カラーの勉強に繋がり、それがパーソナルカラーに繋がりました。

北村:
なるほど、化粧品の色も、最近はバリエーションが豊富ですもね。

藤原さん:
例えば、今流行りのリップが出ましたと、皆さんお試しになるわけです。
でも、あれ?私には似合わない…という疑問を持たれるかたは少なくないのです。
ここで、パーソナルカラーを体感いただくことで、似合う色と似会わない色のお化粧品があるということ知っていただきます。
すると、そこからのお客様の変化が興味深いですね。
衝撃的な反応があることも多々あります。
もっとも、若いかたは何を着ても、何をつけても似合うのです。
ですから、ご年齢がそこそこいかれて、より自分の似合うものを厳選したい、意識して選びたいというかたには、ぴったりだと思います。

北村:
年齢がいきますと、自分を客観視することが大事ですものね。

藤原さん:
色の錯覚を味方につけるだけで、シワやシミが薄く見えるなんて、魔法のようなお話しもあるのです。
ただ、これは押し付けではなく、あくまでお客様に体感いただきながら、学んでいただくことを意識しています。

パーソナルカラーの限りない可能性を伝える使命を持って

北村:
自分で選べる力を身に着ける、ということは大事な感覚ですね。
では最後になります。
先ほど、販売員のお話しが少しありましたが、あらためてお聞かせください。
このパーソナルカラーを、法人に提供したい、というビジョンをお聞かせください。

藤原さん:
ファッションだけでなく、化粧品など販売員全般に対して、この知識とスキルを提供していきたいという強い想いがあります。

北村:
販売員は、これを知っていたほうが絶対に有利ですね。

藤原さん:
きっとお客様も満足度が上がって、リピートにも繋がる可能性も高くなります。
また、販売員の方々のモチベーションアップにも繋がるんじゃないかなと。

北村:
自分が提供したサービスでお客様には喜んでいただき、またそれが売上拡大にも繋がる。
理想的な形ですね。

藤原さん:
最低8時間ほどあれば、理論と実技をお伝えすることができます。
元々販売員の方々は、見る目が養われていますから、習得も早いはずです。

北村:
ファッションや美容以外にご提案されたい業種はありますか?

藤原さん:
最近注目しているのは審美歯科です。
実際、以前に審美歯科の経営者がパーソナルカラー診断を受けられて、とてもご満足いただけたのです。
その後、気づかれたんですね。
審美歯科には、歯を白くするホワイトニングという施術があります。
白って、一色じゃないの、わかりますか?

北村:
一度ホワイトニングを体験したことがあるので、わかります。
黄色い白、青みがかった白など、色々とありますよね。

藤原さん:
お客様はどの白が似合うのか、わからないままご指定されるのですが、客観的に見ると似合っていないのに、理論で説明できないもどかしさを感じておられたのです。
そこでパーソナルカラーを学んでいただいたことで、似会うホワイトニングの色をご提案できるようになった、という喜びをご体験いただけました。

北村:
パーソナルカラーは、ファッションや化粧品だけでなく、あらゆるシーンで活用できるということを、ご活動を通してご体験されているのですね。

藤原さん:
提案は無限です。
飲食店にも活かせます。
このサロンの1階にはコールドプレスジュースの専門店がありますが、ジュースの色にも色彩心理があります。
カラーで自分の心理を調整することもできるんですね。
例えば、気分が落ち込んでいる時は、オレンジ色のジュースを飲むことで、モチベーションを上げましょう、とか。

北村:
斬新です。
人の生き方にまで、活かせるという奥の深さですね。

藤原さん:
このパーソナルカラーは、色彩心理と密接に結びついています。
実は人物、それぞれの性格も違うのです。
例えば、イエローベースの方は、外向きなので営業向き、ブルーベースの方はコツコツ作業が得意なので内勤向き、パーソナルカラーを基準として、人事や経営に活かされている企業もあります。

北村:
企業はどんどん取り入れて、社員の個性を大事に、活かせる会社づくりを目指していただきたいですね。

藤原さん:
まさにおっしゃる通りで、それを体現化する私の思い描く夢なんですが、お話ししても良いですか?

北村:
ぜひ悔いのないようにお話しください(笑)

藤原さん:
はい、ありがとうございます。
少しカラーのことからは外れますが、個性を活かすという意味で、私のビジョンをお話ししたいと思います。
私がずっと身を置いてきた、エステティック業界。
海外には男性のエステティシャンも存在しますが、日本では倫理的なこともあり、まだまだ市民権を得ていません。
そこで、私は性同一性障害の男性に対して、エステティシャンとして活動できる、環境を作っていきたいなと考えています。

北村:
なるほど。
この潜在需要はたくさん潜んでいそうですね。

藤原さん:
随分市民権を得たとは言え、これらの方々に対する、偏見がなくなったとは言えません。
パーソナルカラーをご提供する立場として、どんな個性も社会で活かせる場があるということを、事業を通して表現していければ、と思います。

北村:
私もずっとアパレル業界にいましたから、LGBTの方々の優れたセンスや感性には、敬意を表します。
おっしゃる通り、全ての方々が、パーソナルカラーを通して自分の個性を知り、またそれを活かせるようになれば、最高ですね。

藤原さん:
はい、そのためにも、企業さまへのパーソナルカラーの講師活動を続けることで、夢を実現していきたいと思います。

藤原清乃(ふじわら きよの)
一般社団法人美創師協会 代表
Dojima美的空間 代表取締役
シデスコ国際ライセンスを取得し、オールハンドにこだわるエステ施術のサロン経営者。
また、パーソナルカラーを活用した、自分だけの美しさを提供するカラーのスペシャリストの顔も持つ。
パーソナルカラーは延べ1500名に渡る実績から、その正確性と、ファッション分野に留まらない、美、インテリアなど、幅広い提案が好評を博している。
小売/サービス業の店舗向けのパーソナルカラー研修を通して、高い提案力を持つ販売員の育成に尽力している。