小島櫻 (こじま さくら)

株式会社monterra 代表取締役
日本では珍しい、バランスボールによる健康づくりプログラムを、 社員研修として企業に提供する事業を経営。
企業勤め時代、同僚が健康を崩し、仕事を離脱していく経験を踏まえ、社員にとっての健康が、会社の好業績を創りだす重要な要素であることを、広く認知させる指針で、活動中。
バランスボールを活用したプログラム提供を始めとする、健康に関するトータルのアドバイザーとして、企業における社員の健康づくりをトータルでサポートしている。

バランスボールのインストラクター、小島櫻さんにお話しをお伺いしてまいりました。
バランスボールといえば、最初は趣味程度のものと思い込んでいましたが、プロスポーツ選手も基礎体幹作りに活用する、非常に理にかなったツールであることを教えていただきました。
これをなぜ社員研修に取り入れる事業を起こし、法人化までされた、その発想はどこからきているのか?
そこには体験したからこそ湧き上がる、強い社会への貢献の想いがありました。
企業はどう社会に役に立てるのか?を同じ経営者としても見つめるきっかけになりました。

インタビュワー 株式会社hug マネジメント 北村壮一郎

骨格が整えば、健康が維持できるというシンプルな理論。

北村:
今回はインタビューの場所もいつもと違う、明るい光の入るスタジオです。
ここは見晴らしがいいですねぇ。

小島さん:
ありがとうございます。
私もここはレッスンをするのに大変気にいっている場所です。

北村:
小島さんのされているレッスンは、バランスボールというツールを使った、運動ですね。
これはどのように使うのですか?

小島さん:
シンプルに言えば、有酸素運動。
わざわざスポーツジムへ出かけなくても、このボール一つだけで、スポーツジムで行う運動のほぼ全てができてしまうのです。

北村:
万能ですね。
有酸素運動ということは、決して楽に跳ねているだけではないわけですね?

小島さん:
北村さんも一度試してみられますか?
私の言っている意味がおわかりいただけると思います(笑)

北村:
それならば、気合いを入れたスポーツウェアで来るべきでした。
出直しです(笑)

小島さん:
人が働く上で抱えている体の悩みってあるじゃないですか?
例えばデスクワークをする上で肩こり、腰痛、頭痛など。
こういった症状は、バランスボールを使ってエクササイズいただくことで、早ければ15分くらいですっきり改善する傾向があります。
もっとも、一番の変化は、骨格が変わることですね。

北村:
骨格が変わるとは、いったいどういうことですか?

小島さん:
はい、現代人の多くは、骨格が歪んでいるのは、ご存じかもしれません。
その場合、整体や整骨院などで施術を受けるかたが多く、お金や時間がかかりますが、バランスボールはこれ一つで骨格の歪みが改善するのです。

北村:
魔法のようなお話!
それはどういう原理なんですか?

小島さん:
このバランスボールに座って、体を弾ませるのですが、それは体が揺するための動きなんです。
人の骨格というのは、揺すられると整うようになっています。
ちょうど、こんなイメージです。
ばらばらの束になった鉛筆をトントンと、テーブルで揃えようとすると揃う、あんなイメージと同じなんですね。
そんなシンプルな動きで骨格は整うようになっているのですが、最近は骨格が整っていないのに、筋肉をつけて筋力で体を構成させるようなやり方もあり、余計に症状を悪化させてしまっているようなこともあるようです。
つまり、体に関する正しい知識をお持ちでないまま、理に叶っていないやり方でトレーニングされていることもあるということです。

北村:
なるほど、正しい知識を身に着けることは大事ですね。
ではバランスボールは、体にとって理に叶う、安全な原理ということでしょうか。
女性でも安心してご利用いただけるわけですね。

小島さん:
はい、私はこれを個人はもちろん、女性社員の多い企業の福利厚生として、社員研修に取り入れていただくことを念頭に活動しております。
むしろ、女性のほうが、この鮮やかな色のバランスボールに惹きつけられるかたが多いです。

私が社会に対してできること。出会うべくして出会ったバランスボール。

北村:
私も多くの女性講師さまにお会いしていますが、小島さんの発想は大変ユニークで興味深いです。
社員研修としてご提案されるきっかけは後でお伺いするとして、バランスボールに出会われたきっかけをお伺いさせてください。

小島さん:
2年前まで、私は16年間、自動車教習所のインストラクターとして働いていたのですが、
その時に、同じ会社で働いていた人が、7人ほどお亡くなりになられたのです。
皆さん病気でお亡くなりになられたので、過労死というわけではないのですが、やはり人間が生きる上で、また健全に働く上で、心身の健康を見つめなおすことは必要だと痛感したんです。

北村:
それは衝撃的なご経験でしたね。

小島さん:
ええ、明日は我が身かもしれないですから。
そういう経緯もあり、2年前にこのバランスボールを知って、インストラクターの資格も取れると聞いた時に、珍しくて面白そう、という気持ち以上に、これで社会で働く人たちの、健康づくりのお役にたてれば、という想いが湧いてきました。
でも、私は体がとても固かったので、果たして私にできるのかな?という不安はありましたが、やりだして、その不安はすぐに払拭されました。
元々医療機関のリハビリで使われる、自分で身体を動かせない方のための補助用具として使われていたんです。
ですから、身体が固くてなかなか動かせない方にも適してる、それがバランスボールなんですね。

北村:
さすがはインストラクターですね。
知らない知識や背景ばかりです。
このバランスボールは日本に入ってきて、それほど経っていませんよね?

小島さん:
日本でバランスボールを普及させたのは、サッカーの中田英寿さんがトレーニングに使われてたことがきっかけですね。

北村:
何となくテレビで見た気がします。
約20年くらい前、ワールドカップの時ですね。
実際インストラクターになられて、お客様のご反応はいかがですか?

小島さん:
前述のように、会社の社員の方々に使っていただけるように、会社を創業したのですが、並行して行っている個人向け指導は、ダイエット目的のかたが多いですね。
その方々の見た目の変化は凄くて、ウエストが最大で1カ月でマイナス5.5センチ、見た目も凄く変わっていかれるのを目の当たりにしました。
坐骨神経痛だっだのが改善されて痛くなくなりました、という方もいらっしゃいましたね。

北村:
女性のかたには嬉しい成果ですね。

小島さん:
もっとも、男性のかたにもしていただけるので、このお話しをすると、経営者の皆さんの目の色が変わるんですが、ゴルフのスコアがあがった、という例もあります。
これは、私の母なんですが(笑)
身体の軸が自分でちゃんと出来てることが実感できるようです。
ゴルフは柔軟性が問われるのスポーツですから、今はスイングがブレたとか、体の状態がわかるようになったと喜んでいました。

あえて最初から法人化をすると決意した、その理由とは?

北村:
もうこれだけで、多くの経営者に導入いただけそうな気がします(笑)
ここまでのインタビューは、普通のバランスボールインストラクターと同じようなお話になるでしょうが、小島さんが違うのは、これを企業に導入いただくために、事業として法人化されたということ。
先ほどの前職時代の経験がきっかけになっていると思いますが、それにしても思い切ったことをされましたね。

小島さん:
やはりそこには私の強い想いがあります。
企業で働いている社員は、時間も限られていて、時間の融通が利く主婦の方々などとは違い、ヨガやスポーツジムに行くなどの選択肢が限られているのを感じます。
特に働き盛りの男性は、健康を保たないといけないにも関わらず、また健康に向き合わないといけないのは分かってはいるけど、実際は何もできていない、そのせいで不健康な身体になっている現実を、前職でも痛感しました。
これを解決するには、健康であることも社員一人一人に任せるのではなく、会社全体で社員の健康を捉えていかなければ、これだけ人材不足の現代、会社の存続自体が危なくなることを訴えていきたいのです。

北村:
その大切な想いがあってこそ、対企業にも堂々と提案できますね。
まだ会社を立ち上げられて間もないということで、数は多くないにしても、小さな規模の会社や組織の研修実績があるということですが、法人研修をしての経営者の声など、反響はありましたでしょうか?

小島さん:
直近ですと、介護施設のスタッフのかた向けに健康づくりのプログラムを提供いたしました。
介護職は大きく分けると、現場の仕事をされる方と、事務のお仕事をされている方に分かれるのですが、どちらの社員の方々にも、仕事の合間に心身の健康を整えることができるのはありがたいと、とっても喜ばれていました。

北村:
介護業に限らず、現場が重労働な業種や、1日中パソコンワークの業種にとっては、心身の健康は何より大事なことですものね。

小島さん:
離職率が高い業種というのは、それだけ現場の負担が大きいということです。
特にそういった業種では、取り入れていただくメリットが高いと思います。

北村:
だんだんと、バランスボールを使った健康プログラムの可能性が見えてまいりました。
それでは、小島さんも一企業の経営者でらっしゃいますので、今後の事業の展望についてもお聞かせください。

小島さん:
まずはバランスボールのすばらしさを、普及させていきたい、という強い想いがあります。
ヨガマット1枚分ひけるスペースがあり、1時間ほどの時間があれば、誰でもしていただける。
この手軽さが、普及のポイントだと感じています。
これを週1回、エクササイズとして取り入れていただくと、先ほど申し上げたような、驚くほどの変化を早ければ1か月くらいで感じていただけるのですね。
インストラクターはサポートしますが、最終的には自分だけでできるようになるので、多くの健康の問題を抱えている方々に手軽に取り入れていただきたい、という想いはあります。

北村:
企業研修で取り入れるならば、やはりこの手軽さは魅力ですよ。
会社内でもできますものね。

小島さん:
はい。
そして企業として、社会にどのようにお役に立てるのか?という観点ですが、健康保険制度の崩壊も叫ばれる中、医療費の削減は、国民一人一人が意識をしていかねばならない問題です。
具体的には、病院に行かなくても良い、介護を受けなくて良い、健康な身体を保つことが最終的な目的とすれば、それが達成されると、医療費負担も目に見えて減っていくのではないかと見据えています。

社員を大切にする会社を一社でも多く増やしていく使命。

北村:
決して政治の世界のこと、と無視できない問題ですね。
最後になりますが、経営者に対するメッセージもお聞かせいただると幸いです。

小島さん:
社員を大切にしている会社は業績を伸ばし、社員を大切にできていない会社は離職率が伸びている、という現実を直視しなければならない時代になったと思います。
売上をあげるために、社員を酷使するのではなく、健康であることに気遣いを示し、研修という形で実現してあげると、社員も初めて会社に対する健康である責任を持つようになるのです。
ですから、私はただバランスボールを伝えるだけではなく、社員の健康を守るアドバイザーであり、ナビゲーターの立場として、企業と強い結びつきのあるパートナーとして活動ができたらと考えております。

北村:
今はバランスボール自体、知らないかたもたくさんいるでしょうが、それが普及するだけではなく、企業で当たり前のようにバランスボールが取り入れられて、社員がそれぞれ健康に対する強い意識を持っている会社ができれば、本当に健全な社会になりそうですね。

小島さん:
はい、ですからゆくゆくは、バランスボールの事業だけではなく、食事から健康を作っていく、別のアプローチ方法も考えています。
健康は何かをすればそれで達成、というわけではなく、トータルで考えるものですし、どんな切り口からも心身の健康について、サポートできる企業を目指して、私もがんばっていきます。

北村:
小島さんのご経験を考えると、社員が健康を保つためのあらゆるサポートができる可能性を感じます。
企業の中での、健康のトータルアドバイザーのような形で、社員の心の拠り所になるような立ち位置になっていかれる未来が描けますね。
本日はありがとうございます。
このあと、バランスボールやって、汗かいてオフィスに戻ります(笑)

小島櫻 (こじま さくら)
株式会社monterra 代表取締役
日本では珍しい、バランスボールによる健康づくりプログラムを、 社員研修として企業に提供する事業を経営。
企業勤め時代、同僚が健康を崩し、仕事を離脱していく経験を踏まえ、社員にとっての健康が、会社の好業績を創りだす重要な要素であることを、広く認知させる指針で、活動中。
バランスボールを活用したプログラム提供を始めとする、健康に関するトータルのアドバイザーとして、企業における社員の健康づくりをトータルでサポートしている。