金田奈美子(かなたなみこ)

LUXE 代表
ヒューマンマネジメント セミナー講師
大手航空会社で早くから国際線のキャビンアテンダントを務めるなどの経験を経て、現場 をまとめるチーフパーサー職、組織のマネジメントを行うチームコーディネイター職を歴 任する。
子育てを期に契約社員に転換し、今までの職務経験を活かしてセミナー講師として活動を スタート。
VIP への接遇経験を活かし、エグゼクティブ系のビジネスマナーや、チームビルディング に関する研修など、適応力の高いセミナー講師として活躍中。
感性を磨くことも兼ねて、テーブルコーディネイトや料理、アロマなども嗜む。

大手航空会社のキャビンアテンダントとして30 年間に渡り、お客様に満足いただけるホスピタリティーを提供してこられた、金田奈美子さん。
子育てを経験しながらも仕事を辞めずに継続されたそのバイタリティに加え、早くから現場をまとめるリーダー的要素や、組織マネジメントもされたその経験は大変貴重です。
現役でキャビンアテンダントを続けながらも、セミナー講師としてどのように企業の組織作りや人材教育に活かされているのか、お話しをお伺いしてまいりました。
高い接遇サービスが求められる現場のお話しも含め、ご期待いただける内容です。

インタビュワー 株式会社hug マネジメント 北村壮一郎

北村:
金田さんは、現役のキャビンアテンダントであり、セミナー講師をされておられるとお伺いいたしました。
金田さん:
はい。キャビンアテンダントとしてのキャリアは、今年で30年です。
北村:
それは素晴らしいご経験ですね。現在はどのような研修をされておられるのですか?
金田さん:
ビジネスマナーを中心に、新入社員、中間管理職、経営者と、企業の全てのニーズに対応できるよう、様々な研修を行っております。
私自身、新入キャビンアテンダントの育成にも携わっておりましたので、その経験を活かし、新入社員向けホスピタリティ研修はもちろん、中間管理職としての部下との接し方など、チームビルディングに大切なノウハウをお伝えしております。
北村:
ということは、接客業での研修が多いのですね?
金田さん:
概ねそうですが、業種は多岐に渡ります。
一般企業や接客業はもちろん、印刷会社や旅行代理店、珍しいところでは美術館、博物館などです。
最近の時流を反映してか、保育園や医療系からのお話しをいただくこともございます。
保育園なら保護者様と、医療従事者なら患者様やご家族様と、それぞれどのように接するべきかにポイントをおいたご指導をさせていただきます。
北村:
それは全く想像できませんでした。どんなところが決め手になって、研修のご依頼が来るのでしょう?
金田さん:
キャビンアテンダントとして、エグゼクティブ系の方々と接する機会が多かったことが評価いただけております。
ビジネスマナーは形だけで捉えると簡単ですが、対人コミュニケーションですから、スキルや形にはめるのではなく、心理的な要因を深く理解しなければならないからでしょう。
心のこもったおもてなしこそ、カスタマーロイヤリティに繋がっていきます。
北村:
飛行機という緊張を強いられる空間の中で培われたご経験だからこそ、説得力がありますね。さぞかし、航空会社での訓練も厳しかったのでは?
金田さん:
もちろん、楽なものではなかったですが、訓練を受けたから一人前になれるわけではなく、やはり現場でどれだけお客様に対する意識を開花させていくかだと私は考えます。
私の場合、その意識に向き合えたのは、訓練生時代に体験したことがベースになっています。
北村:
それはどんな経験でしたか?
金田さん:
ご搭乗されたお客様が、目的地に到着して飛行機を降りられる際、さりげなく「ありがとう」と⾔ってくださることが多かったんです。特に関⻄のかたですね(笑)
この「ありがとう」の重みって、すごいなぁ、と感じたんですね。
訓練生バッジをつけていますから、大したサービスができたわけでもない。
しかし、そんな私にでも口に出して、「ありがとう」とお客様から⾔ってくださることの尊さに心を打たれました。
実は飛行機はそれほど好きじゃないのに(笑)、その後30 年近くキャビンアテンダントを続けることができたのは、この⾔葉に支えられたからだと感じています。
北村:
それは素晴らしいですね。その⾔葉に私も心を打たれました。
このこと以外で、貴重な現場の実体験はございますか?
金田さん:
飛行機ですから、VIP の方がご搭乗されることもございます。
周りの空気を一変させることができる、VIP の方の立ち居振る舞いや品格を側で拝見できたことは、キャビンアテンダントをしていて本当に良かったと感じた瞬間でした。
この経験を踏まえ、マナーってとても大事だと感じたのです。
それが接遇やビジネスマナーのセミナー講師をする第一歩になりました。
北村:
キャビンアテンダント出身でマナー講師をされている方は多いですが、チームビルディングについて研修できるのは、金田さんの強みですね?
金田さん:
入社して3 年目でチーフパーサーの資格を取り、その後チームコーディネイターの職務も担いました。
現場でのOJT 研修から、組織管理まで、幅広く担いましたが、この時の経験は自分にとっても大変貴重でした。
北村:
部下をもたれたわけですね?
金田さん:
はい、しかも部下と⾔えば、年下の後輩であることが普通ですが、私の場合、年齢もキャリアも上、という部下を持つことがありました。
北村:
外資などを中心に、成果主義の会社ではよくあるパターンですね。
金田さん:
飛行機という閉鎖された空間で、お客様にご満足いただける結果を出すためには、そんな部下とも良好な関係を築き、チームで短時間、短期間でチーム力を上げるための働きかけをしていかねばなりません。
そのためには、仕事中はもちろん、仕事を離れた場での接し方も大変重要であることを肌で学びました。
北村:
空の世界から一転して、セミナー講師としてどんなことを意識されて登壇されていますか?
金田さん:
私の場合、色々な業種の企業へお伺いさせていただきますので、年齢も経験も背景もバラバラな社員さまをお相手させていただくことがほとんどです。
その日の受講される皆さまの様子を見ながら、どのようにすればご満足いただけるかを考え、研修を進めます。
北村:
特にサービス業の研修が多いと思いますが、サービス業における研修で大切にされていることはどんなことですか?
金田さん:
早い段階で、そのお客様が何を求めておられるのかを察知することが大切です。
求めておられることをご提供することで、お客様との距離感を一気に縮めることができます。
これは、私が業務の中でいつも実践していることでもありますが、お客様をしっかり観察することです。
目配り、気配りと⾔いますが、お客様の先を見据えた目配り、気配りが必要なんです。
北村:
なるほど、その通りですね。
しかし、このことを研修で伝えていくのは、難しくありませんか?
金田さん:
はい、理屈でわかっても、実践できなければ意味がありませんので、まずは自分が受けて嬉しかったサービス、不満に感じたサービスを思い出し、気づいていただくような働きかけをします。
それでも、年齢の若い社員さまは経験の少なさが埋め合わせできませんので、その場合はぺーシングやミラーリングなどのコミュニケーション上のテクニックをお伝えすることもいたします。
このような積み重ねをすることで、例えば自然に笑うことができなかったのに、笑顔が自然に出るようになり、やがてお客様との距離感がつかめるようになった新入社員もいらっしゃいました。
北村:
研修はどれくらいの時間を費やされるのですか?
金田さん:
企業さまのご要望にお応えしますが、単発研修で2〜3 時間、新入社員や中間管理職の研修などでしたら4 日間コース×6〜7 時間などもご用意しております。
ビジネスマナーやチームビルディングは一般的には成果が出にくいとされていますが、全員が何かを見つけて、すぐに現場で活かせるような内容を心がけております。
北村:
最後に、金田さんご自身のビジョンや夢があれば教えてください。
金田さん:
セミナーを通して、素敵な働く女性を増やしていきたいと考えています。
育児をしながら⼩学校教諭を立派に勤めた私の⺟を見て育ち、私自身も子育ても経験しつつ、30 年間同じ職場で働いてみて、やはり女性は働いて輝けると実感しています。
キャビンアテンダントもそうですが、お客様のご要望にあわせて臨機⻩変に対応する業種は、AI にとって代わられることはないと思います。
そんな職場でこそ、女性の個性が発揮されます。
私は会社で、人材は、人「財」であると教わりました。
女性の一人一人にそれぞれの個性があり、それを見つけて、伸ばしてあげる。
それがやがて、会社の財産になっていく。
これが、私がセミナー講師として、社員の皆さまにご提供できることだと考えています。
金田奈美子(かなたなみこ)
LUXE 代表
ヒューマンマネジメント セミナー講師
大手航空会社で早くから国際線のキャビンアテンダントを務めるなどの経験を経て、現場 をまとめるチーフパーサー職、組織のマネジメントを行うチームコーディネイター職を歴 任する。
子育てを期に契約社員に転換し、今までの職務経験を活かしてセミナー講師として活動を スタート。
VIP への接遇経験を活かし、エグゼクティブ系のビジネスマナーや、チームビルディング に関する研修など、適応力の高いセミナー講師として活躍中。
感性を磨くことも兼ねて、テーブルコーディネイトや料理、アロマなども嗜む。